嫌なこと、出来ないこと
今更だけど、令和と聞くのが嫌だ。
彼は令和を迎えられなかったからだよね。
彼は平成生まれ。平成しか、生きられなかった。
私は昭和生まれ、昭和、平成、令和と生きている。そんなに生きなくてもいいのに。
オリンピックも嫌。「あと何日」とかも聞きたくない。彼はそういうの好きだったなー。
あの日から、爪が切れなかった。
そんな人いるかなー? 何でかわからないけど、爪を切るのが嫌で仕方なかった。もともと爪を伸ばすタイプではなく、マニュキュアも塗らない私。伸ばしたくないのに切れない…爪が弱いので、伸びては折れて、伸びては折れて。
彼の事故現場は近寄れない。お花を供える時以外は、近くも通れない。
カラオケが行けない。歌番組も見れない。
アニメが見れない。アニソンなんて彼の大好物。男の子のオモチャとかもダメだ。仮面ライターとかさ、彼は子供みたいに好きだった。オモチャで遊んだりはしないよ 笑。自称オタクだったね。そこも大好きだけどね。
水族館、動物園、彼と行ったお店、駅、行楽地、全部ダメ。。
テレビで観るのも辛くて。
いつも私が落ち込むと、彼は「俺との楽しいこと考えて!」って言ってくれた「次はどこへ行こうか。何をしようか…」って。今はそれが辛いよ。
それでも、思い出す。一人、声出して笑っちゃう時もある。涙がこみ上げてしまうこともある。
なんなんだろうね。
伸びた髪を切るのも勇気?諦め?が必要だったな。一番に見せて、褒めてくれる人が居ないから。
彼の仕事もダメ。仕事も職種も、聞くのも嫌。
自分の服が捨てられない。メイク用品も、バッグも靴も。彼が見たことあるものが、捨てられない。空の容器も取っておいてある。
そう言えば…
彼の飲みかけの紅茶のペットボトル、捨てられなくて、お母さんに渡した。渡したら、そのままシンクに流され、空のペットボトルはゴミ箱へ! あの時はビックリしたなー 笑。彼が飲んでたんだよ?もう、飲みかけは永遠に無いんだよ?言えなかったけどね。お母さんて、ワイルドーって思った。
ただの道、ただの風景、楽しい普通の日常が、こんなにも苦しくなるなんて。ある意味すごいよ。
心に波が押し寄せないように、迷路のような道を歩いて行く感覚かな。こっちはダメだ、こっちを通ろう、あ、またこっちもダメだ、違う道にしよう。って。
生きづらいな。