来世の来世も…ずっと…

彼が今も穏やかでいられますように…

お小遣い

彼と会えなくなって

お金を使うことが無くなった。

もちろん!貢いでいたわけではない。笑

あれから…お花を買ったり、箸置き、買ったり…どれもたかが知れている。

ついでにご両親に差し入れ的に何かを買ったりする。それだってたいした金額はかからない。


彼と一緒にお金を使う事がこれから先、無い。

お金に、

意味も、

価値も、

興味も無い。


ある時、お母さんが

「お金を使わせて、こちらの気持ちが済まない」

と、私にお金を渡して来た。


もちろんそんな事はされたくない。

丁重にお断りをした。

その頃はまだ、

「いえいえ〜…」

みたいな話し方。笑

それで、引き下がるお母さんではない。。。


絶対に折れない。


私も折れない。


。。。


結局、負けた…

帰りがけ、強引にバッグにねじ込んで来た。


彼のご両親と家族のようにしていただいて

買い物したり、食事に出かけたり…

私にお金は使わせない。

勝手に支払った事があるが、倍にして、ねじ込んで来る。

なめんじゃないよ!!

くらいの勢いで、怒る。。。


困る。


すご〜く困る。


そのうち、何も無くてもお金をくれるようになった。月一度くらい。

「ハイ、お小遣い(^^)」

と。


もちろん!断った。


けど、お母さんは折れない。。。

勝手にバッグに入れてあったこともある。

ポーチに入れてあったりもする。

何かに挟んであったこともある。


宝探ししか!!


私がバッグやポーチを見ないかも?と思うと、私が見るように仕向ける。

例えば…

バッグの中も掃除しなさい!とか

ポーチ、忘れてない?とか


毎回数万円。。。


困る。


本当に困る。


どれだけ、私にお金使う気だ??

彼にも訴える!!

「どうにかして!!!」


返事来ないけど…


お母さんはもともと自分に一切お金をかけないようだ。化粧っ気なく、美容院も行かない。

洋服も何着も無い。

安くて良いものを探して、自分の事は節約して

可愛い息子には、美味しくて、身体に良い物を食べさせ

何不自由なく育てて来た。立派に育てた。


その息子は居ない。


これからも居ない。


お母さんが一度口にしたの。

「もう、他に使うこと無くなっちゃったんだよ。買わせてくれないと、楽しみ…無い…」


今は当たり前に、お母さんがお金を払い、

当たり前に、何でも買ってもらって、

「気が済むの?」と聞いて、お小遣いを受け取る。

本当は…全然嬉しくない。

ありがたくも無い。

迷惑でも無い。

辛くなる。

彼が居ないから。悲しくなる。

彼になってあげられない自分が辛くなる。

情けなくなる。

申し訳なくなる。

嬉しくない、お小遣い。


お母さんも同じなのではないか…



そのお小遣いは1円も手を付けず、彼の部屋の引き出しにそっとしまってある。

「ハイ、お母さんから、私たちに」と声を掛けて。


将来、2人で使うことも出来ないのに…。