来世の来世も…ずっと…

彼が今も穏やかでいられますように…

胸騒ぎ

 

朝の目覚めから、嫌な気持ち

 

不安のような…

 

予感のような…

 

 

どうしても落ち着かず

彼の事故現場へ向かった。

 

行きたい気持ちになった。

 

 

なったのに…近づくと、足が震える。

 

一周忌に彼のご両親と行ったのが最後だったと思う。

 

一年過ぎた。

 

 

 

 

彼を喪って間もなく

数日…3日?4日?

事故現場へ向かった。

とてもじゃないけど、行ける心境になかった。

でも、行くしかなかった。

物凄い恐怖だった。

止めてくれる人もいた。

けど、行くしかなかった。

彼のために。

あの時の私に、選択肢は無かった。

 

それから、更に数日後

事故現場のお花が枯れている事を知った。

誰も片付ける人居ないのかな?

と、言ってる人が居た。

 

私はご両親しか居ないことを知っている。

そしてご両親は、きっと行ける心境

ではないと思った。

だって、私だって近づけないから。。

 

でも、私しか居ない。

彼の事故現場が淋しくないように。

それから、ずっと私は週に2、 3度

恐怖と戦いながら、一人事故現場へお花と、お水とを持って通った。

今までのお花にお礼を言って

これからのお花によろしくね。と頼んで…

 

 

手を合わせる事は一度も出来なかったな。

 

 

 

 

三回忌には、ご両親も事故現場へは行かなかった。

 

 

その場所に、お花を植えようと、お花の種も買ってあるのにね。

 

 

 

 

 

今日も、沢山の車、トラック…

 

 

 

 

あの時、彼は、信号待ちしていて?

青になって渡ったら轢かれてしまった?

その事は、裁判で聞いた?

警察から聞いた?

覚えていない。

 

 

そもそも信号待ちしていたのかも、よくわからなくなった。

 

 

記憶が変。

 

 

 

その交差点に、新築マンションの看板

 

しかも、歩道のど真ん中

 

設置場所…考えて欲しい

 

 

お花をあげてしまうと

また、片付けに、行かなくてはならない

次にいつ行けるかもわからない。

 

 

だから、お水だけにした。

 

 

彼が踏み潰された交差点

 

彼がタイヤに巻き込まれ、引きずられた道

 

彼が、横たわった場所

 

 

彼を支えながら

ゆっくり歩いた。

 

 

お水をあげて

 

 

気持ちが少し落ち着いた。

 

 

どれだけの人が、その交差点の事故を知っているだろう。

 

どれだけの人が、その交差点で、彼を想うだろう。

 

 

やっぱり、私にとってその場所は

辛い場所

 

 

それでも、あの胸騒ぎのような気持ちは治った。。